詠春拳はじめて物語

鶴と蛇

伝説?
詠春拳は誰がいつごろ作ったのか?ということははっきりとは分かっていないようです。
しかし成立についてはだいたい次のような伝説が残っています。
中国の清の時代に福建少林寺(注1)という寺がありました。福建少林寺は「反清復明」(注2)運動の拠点でした。
この福建少林寺は清国によって焼き払われてしまい、レジスタンスたちは各地に散らばって逃げました。
逃げたメンバーの一人、厳四さんと娘の厳詠春さんも福建連城県郊外で隠れて豆腐屋を営んでいたそうです。

創設者は女性
詠春さんは父親から南派少林拳(注3)を仕込まれていましたが、この少林拳は力の強い男性向きの拳法でした。
女性の自分にも使いやすい拳法はないかと考えていた詠春さんはある日、蛇と鶴が戦っている場面に出くわします。
この戦いをみた詠春さんは、これだ!とひらめき、白鶴拳の技術を採用し、自分が学んだ拳法に加えて、力の弱い女性でも使える新たな拳法を創出しました。完成した拳法は創設者の名前をとって「詠春拳」と呼ばれるようになりました。

読み取れるポイント
この伝説から読み取れるポイントはたくさんあると思いますが、今回は二つのポイントを覚えておいてください。
一つは創設者は女性。力が弱い女性や子供でも、身を守れる拳法を編み出したこと。
一つは蛇と鶴の戦いをヒントにしている。詠春拳は蛇形と鶴形を組み合わせたスタイルであること。

詠春拳が必要以上に強力な腕力に頼らない技術体系ということは何度も説明している通りです。
ここで新たに出てきた蛇と鶴については練習の中でたびたびパスコ先生が説明してくれます。
例えば、この動きは鶴形(crane style)とか、蛇形(snake style)とかいった具合です。
パスコ先生は「Our founders original idea of Ving Tsun was inspired by the attack & defence movements of the Snake & Crane.(詠春拳の創設者は蛇と鶴の攻撃、防御の動きに刺激をうけた)」と話しています。
頭の片隅に入れておくと、詠春拳の理解を深める役に立つかもしれないです。

ちなみに、この詠春拳はじめて伝説を否定する説もあったりもします。
詳しい歴史とかに興味があったら、wikipediaをはじめ色々なHPをめぐるだけでも面白いですね。
歴史シリーズは続く予定ですが、このブログは、そこら辺を深く掘り下げる方向にはいかない方針です。

(注1)福建少林寺は嵩山少林寺とは違い伝説の存在で実在はしていなかったみたいです。福建少林寺は南少林寺、嵩山少林寺は北少林寺として映画や小説の題材として、よく登場します。と思っていたら、実在していたとする古文書なんかも出てきたりして、いろいろな説があるみたいです。
(注2)満州族の清国を打ち倒して漢民族の明国を復活させようという抵抗運動です。
(注3 南派少林拳は白鶴拳・洪家拳・蔡李佛拳など含まれる。

今回はパスコ先生の話と、参考文献に川村祐三著「詠春拳入門―ブルース・リーが学んだ戦慄の実戦拳法」を使いました。

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tag : 詠春拳とは 特徴 歴史

2015-03-11 19:00 : 人・歴史 : コメント : 0 :
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